良質な質的調査『呼び覚まされる 霊性の震災学』

「私は死んだのですか」運転手に聞いたタクシー客 震災と幽霊の深い関係(GLOBE+)https://t.co/EaCp5O6Rsiこれはすごく貴重な記録のような気がする。源泉かけ流しとでも言うべきか、限りなく発生地点での「原型」に近い状態での幽霊譚の採取記録。 — 蛇川ニ…

私的メモ 「親密さの専制」「親密性の専制」

Sennet,Richard,[1974]1976,"The Fall of Public Man"(=[1991]2001,北山克彦・高階悟訳,『公共性の喪失』晶文社) 【セネット『公共性の喪失』結論 親密さの専制】pp467-471 「親密な専制」の二つのイメージ 小市民的日常生活(≒「閉所恐怖症」) 「ボヴァリ…

質的調査と量的調査の対立(?)問題 岸・筒井対談より

synodos.jp 千田有紀さんのキズナアイ批判が延焼して、社会学の学問的妥当性にまで火が及んでいる流れで上記の記事がちょびっと再注目を集めている。この記事を数年前はじめて読んだときの「違う、そうじゃない」感をなんとなく言語化できたような気がするの…

グレーバー「どうでもいい仕事(bullshit job)」

今月号の『現代思想』(特集=公文書とリアル)にデイヴィッド・グレーバーのインタビューが載っていて、その一節が面白かったのでちょっと長いが引用したい。 曰く、世の中には実質的には無くてもよい、どうでもいい仕事(bullshit job)というものがあって、こ…

「ソックスの場所」問題再訪

headlines.yahoo.co.jp 神は言っている、これを引用する定めだと。 「ソックスの場所」とはおよそそのようなことである。マラッツィがいうには、多くの(一人暮らしではない)男性にとって、ソックスとはいつもあるべきところにあるものだろうが、女性にとっ…

チームメイキングだけが監督の仕事なのか。 ー責任と権限と報酬の転倒

チームメイキングの視点で捉える分には文句ないんだけど、管理職論みたいな文脈ならちょっと飲めないんだよね。 選手の自発性、主体性を引き出すことに焦点化された記事になってるわけだけど、自発性のある選手で構成されたチームが勝ったんであれば勝利はチ…

働くママは応援したい、しかし…。

news.mynavi.jp 小室淑恵、「3年で長時間労働をやめなければ日本は破綻する」 http://news.mynavi.jp/articles/2016/03/22/wlb/ 相変わらず危うい事言うなあという印象。成果主義の失敗についてどう考えてるんだろう。 ミクロレベル(個人レベル)の効率化とメ…

ホワイトカラー労働、事務的労働におけるOA化、IT化のインパクトについてのメモ

もしもインターネットがなかったら・・・ - Yahoo! BB 個人用メモ 学術文献の世界でもOA化はまるまる一章割いて論じられることは少なくないけど、字面だけ読むと味気なかったりする。実際はこういう生々しい経験がなくなっていった過程なわけだけど。 小池和男…

研究対象としてのオリエンタルランドの価値

ディズニーR、驚愕のキャスト使い捨ての実態 バイトに責任押し付け酷使、心身病む人続出 | ビジネスジャーナル なんだかんだみんな知ってる、オリエンタルランドの労働実態ひどいですよって話。「洗練された王将」や「やりがい搾取」の側面と感情労働と接客…

正社員化して、バイトの人たちって得するの?

【続報】ユニクロ・柳井正氏が語るパート、アルバイト正社員化の真意:日経ビジネスオンライン 柳井正によるステートメント。非常に長い。まず第一の印象として、全文読めるのはありがたいがそれとは別に分析的な記事を記者は書けといいたい。 かいつまんで…